今回は、長男君が生まれた時の記憶を掘り起こします。
僕にとっては人生観が変わるほどの大きな大きな出来事でした。そもそも、僕は自分の子どもが欲しいとは思っていなかった。結婚してからも妻と2人でいいとさえ思っていたぐらい。
子育ての苦労ばかりを想像し、マイナスのイメージしかもってなかった。
職業柄、日々中学生と接していることを、子どもを作らない言い訳にしていたのかな。今思うと、きっと覚悟が足りなかっただけなのでしょう。父親になるということから逃げていただけ。
妻が30歳をこえたあたりから、子どもの話題が増えるようになったのは覚えている。
出産に関してのリスクについては女性が大半を背負うわけで、年齢を重ねるほどにそのリスクは高まる。そのことを理解はしていたが、話を前進させることを避けていた僕がいた。
ところが、話し合いを続ける中で、少しずつ僕の父親になる気持ちは固まっていきました。思い返せば、ちょうどその頃から外に出る飲み会も減っていたような気もします。
妻が里帰り出産で実家に戻っている頃、僕は束の間の独身生活を送っていました。やましい出来事なんて全くなく、ひたすら隣に住む友人と外でBBQしてたかな。
7月23日、友人と夕飯を食べた後に寝ようとしたら、妻から陣痛がきたとの連絡が!急いで車で病院に駆け付けた時には、日が変わり24日になっていました。確か、スピード違反で捕まらないように細心の注意を払って運転したのよ。
最初から出産に立ち会う気だったので、その機会を得たことでホッとしたと同時に、少しだけ父親になる不安も抱いていたと思う。
ひたすら陣痛に耐える妻、励ますことしかできない僕、この差は男女の決定的な差でしょうね。息子たちよ、お母ちゃんにひらすら感謝しなさいよ。男は陣痛の痛みには耐えられない構造らしいぞ(詳しく調べたわけではないが)。
夜中から明け方にかけての緊迫した雰囲気の中、長男君の元気な泣き声が聞こえたのさ。2500gちょっとの小さな身体で生まれてきてくれた!!(正確な数字を覚えていないのがお父ちゃんらしいだろ)
あの時、自然に涙が流れてきたことはハッキリと覚えている。長男君と出会ったことで、やっと父親になった実感と覚悟ができた気がする。
看護師さんに抱かれて、長男君が僕のところに来た時のテンパり具合は思い出すだけでも恥ずかしい。抱っこの仕方がわからなくて、とてもぎこちない抱き方だったはず。
ただ、抱っこした時の何とも言えない可愛らしさは、それまでに味わったことのない感覚だった(生まれたての長男君の顔は梅干しみたいにクシャクシャしてたけどね)。
そして、看護師さんから聞かれた『名前は決まってますか?』の質問に、僕は即答したのよね!
そうなの!生まれる前から考えていたの。名前の本買って、画数とか調べて、最高に幸せになれる名前を2つ考えていたの。
実は、どっちにするかは決めていなかったんだ。曖昧にしたまま生まれてしまったので、長男君と会った時の直感で、僕の独断で決めたんだ!お母ちゃんはびっくりしたらしい。
そうやって君の名前は決まったのだよ、長男君。ちなみに、もう一つの候補は・・・。あえて知る必要はないかな。君の名前は最高に素敵だ!
子どもを授かることができない夫婦が少なくない中、僕たち夫婦は、本当に運よく無事に長男君を授かることができました。
長男君と出会ったことで、自分の子どもを授かったことで、人生観が180度変わった。子どもはいらないと言っていた僕は、もうそこには存在していなかったんだ。
そして、父親になることがこんなにも感動的なことだと教わった。
あの蒸し暑い、夏休みに入る直前に長男君は生まれ、家族が1人増えたんだ。
これが、僕の覚えている長男君が生まれた時の記憶。多少、美化されているかもね。
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